シリーズ~教科書の日本史の嘘を検証する~

シリーズ~教科書の日本史の嘘を検証する~

点数を取るだけの勉強は、子ども達の追求力を奪い暗記脳を作り出し、活力を奪い取っていく。学校教育の弊害はこの間、様々なところで言われていますが、もう一つの大きな問題点として「正しい歴史を伝えていない」「間違った歴史を教科書という形で摺りこんでいる」という由々しき事象があります。正しい歴史を知らない国民、これは日本が先進国の中でも最も傾向が強く、旧くは日本書紀古事記、さらに明治以降に作られた教科書の影響は非常に大きいと言えるでしょう。

このシリーズではいくつか代表的な教科書の嘘を上げる事で、正しい歴史を知る上で重要な関所を考えていきたいと思います。
東京出版の中学の教科書「新しい社会歴史」をモデルにします。

まずは、前半の平安時代までです。以下に書かれた記述は全て嘘(または最も重要な事を書かない)です。

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1.日本人の原点である縄文時代の追求がでたらめで、あまりに記述が少ない

2.百済新羅伽耶、日本の関係がでたらめ。教科書では大和政権が百済伽耶地域の国々と結んで高句麗新羅と戦ったと書かれているが、こういう事実は全くない。

3.架空の存在、聖徳太子が実在していたと書かれている。

4.蘇我氏を独裁者として描き、蘇我を倒した藤原を肯定する記載がある

5.古代社会の最初の支配者、日本史改竄の黒幕、藤原不比等の人名も記載もない。

6.最大の偽書である「古事記」や「日本書紀」が神話や伝承、記録を基にした歴史書と書かれている

7.8世紀に行われた蝦夷遠征を朝廷に従わない抵抗勢力として記載

8.武士の起こりは貴族の警備、犯罪の取締りが始まりであり、地方の武士は都から派遣された、中央から地方へ拡がったとしている。

後半はこれから上げていきますが、最大の嘘のクライマックスは江戸時代を旧いもの、悪しきもの、新政府を開国の英雄として称えている事。その後の明治維新を閉塞的な幕藩体制から民主的な近代国家への改革と固定した事です。明治時代には身分制度が廃止され、学制が敷かれて万人に教育の機会が開かれたとされています。

このシリーズでは教科書の嘘を示して行く事を試みていきますが、もう一つのテーマが、中学高校を通じて社会や歴史がなぜ全く面白くないのかも考えてみたいと思います。

○○年、○○が起きた。それをひたすら記憶しテストの点を取る。歴史の勉強とはそうなっています。
なんでそうなったのか、当時の人は何を考えていたのか?歴史の重要な幹は何か?日本人とはどういう民族なのか?日本はこれからどこに向うのか?そういうなんで?どうして?を一切封印しなければ点数は取れません。
なぜ歴史の勉強が面白くないかとは、歴史のなんで?を封印しているからです。

であれば、本来の面白い歴史の学びとは何か?
それら色んな史実を知る中で出てくるなんで、どうしてに蓋をしないことです。
今回のシリーズを通じてのサブテーマとして、そこにも言及していきたいと思います。

次回は最初のテーマ、縄文時代に焦点を当てます。