日本の源流を東北に見る(7)~東北地方の「絆」の源泉を探る~

日本の源流を東北に見る(7)~東北地方の「絆」の源泉を探る~ 東北地方の特徴として次のことが上げられます。 「豊かな人と人の絆に基づく高い地域共同体 特徴ある祭り、伝統、文化が存在する 豊かな人と人の絆に基づく地域共同体意識が多く残っており、…

日本の源流を東北に見る(6)~東北弁が残り続ける限り、縄文体質は残り続ける~

日本の源流を東北に見る(6)~東北弁が残り続ける限り、縄文体質は残り続ける~ シリーズ『日本の源流を東北に見る』第6回目は東北方言をテーマに東北の地に流れる日本の源流を探ってみたいと思います。 東北弁と言えば、「ズーズー弁」ですよね。映画「A…

東北人は同化の民~縄文時代から塗り重ねられた、まつる心~

東北人は同化の民~縄文時代から塗り重ねられた、まつる心~ 東北の祭りといえば、跳ねるねぷた、鬼に扮するなまはげや鬼剣舞、動物に扮するえんぶりや鹿踊り、霊を下ろす恐山大祭などがあります。 青森のねぷた 秋田のなまはげ 岩手の鬼剣舞 八戸のえんぶり…

日本の源流を東北に見る(4)~東北に根付かなかった水田稲作

日本の源流を東北に見る(4)~東北に根付かなかった水田稲作 こんにちわちわわです。 前回は「水田稲作を拒否した縄文人」について扱いました。今回は、その続編として、水田稲作の広がりと、東北はどうであったのかについて触れてみたいと思います。 福岡…

日本の源流を東北に見る(3)~水稲を拒否した縄文人

日本の源流を東北に見る(3)~水稲を拒否した縄文人 こんにちわちわわです今回は東北の産業としての農業に焦点を当てる前に日本における農業の変遷について押さえていこうと思います。イネ科植物が枯れたとき、有機物は分解されて土に還りますが、珪酸体は…

日本の源流を東北にみる(2)~賢治にみる東北・縄文の世界

日本の源流を東北にみる(2)~賢治にみる東北・縄文の世界 雨にも負けず風にも負けず雪にも夏の暑さにも負けぬ丈夫なからだをもち慾はなく決して怒らず いつも静かに笑っている(画像はこちらからいただきました。)みなさんよくご存知の宮沢賢治の詩、「雨ニ…

日本の源流を東北にみる(1)~火山がもたらした東北の縄文

日本の源流を東北にみる(1)~火山がもたらした東北の縄文 みなさんこんにちわ。いよいよ新シリーズが始まります。 初回は縄文を彩った東北の概観把握ということでその土地と置かれている自然環境、自然外圧について見ていきたいと思います。東北地方は6県…

日本の源流を東北にみる(2)~賢治にみる東北・縄文の世界

日本の源流を東北にみる(2)~賢治にみる東北・縄文の世界 雨にも負けず風にも負けず雪にも夏の暑さにも負けぬ丈夫なからだをもち慾はなく決して怒らず いつも静かに笑っている(画像はこちらからいただきました。)みなさんよくご存知の宮沢賢治の詩、「雨ニ…

日本の源流を東北に見る(3)~水稲を拒否した縄文人

日本の源流を東北に見る(3)~水稲を拒否した縄文人 こんにちわちわわです今回は東北の産業としての農業に焦点を当てる前に日本における農業の変遷について押さえていこうと思います。イネ科植物が枯れたとき、有機物は分解されて土に還りますが、珪酸体は…

日本の源流を東北に見る(4)~東北に根付かなかった水田稲作

日本の源流を東北に見る(4)~東北に根付かなかった水田稲作 こんにちわちわわです。 前回は「水田稲作を拒否した縄文人」について扱いました。今回は、その続編として、水田稲作の広がりと、東北はどうであったのかについて触れてみたいと思います。 福岡…

シリーズ「日本人はなにを信じるのか?」~10.日本人における自然信仰と祖霊信仰の共存構造

シリーズ「日本人はなにを信じるのか?」~10.日本人における自然信仰と祖霊信仰の共存構造 こちらからお借りしました。 前回は、現代日本人も信じている自然信仰と祖霊信仰、その違いは何かをお届けしました。 縄文人の自然信仰に渡来人の祖霊信仰が塗り…

シリーズ「日本人は、なにを信じるのか?」~9.日本人の自然信仰と祖霊信仰の成り立ち

シリーズ「日本人は、なにを信じるのか?」~9.日本人の自然信仰と祖霊信仰の成り立ち こちらからお借りしました~ 前回までは、日本人の信仰心について時代毎に分析してきました。 今回は、今現在まで脈々と受け継がれている、人類の起源にまで繋がる自然…

の正当化と庶民の信仰

の正当化と庶民の信仰 天照大神と淫祀とされた民間信仰 こんにちは!「日本人はなぜ無宗教なのか?」【阿満利麿著】より、ご紹介しながら、明治時代の庶民信仰の移ろいを見て行きたいと思います。 前回、【神話から出発した日本の近代】では、明治維新、新政…

シリーズ「日本人は何を信じるのか」~7.神話から出発した日本の近代

シリーズ「日本人は何を信じるのか」~7.神話から出発した日本の近代 ここからお借りしました この間で、江戸時代までの日本人の宗教観を見て来ましたが、気付き満載でしたね!! さて、今回は近代化に向かった明治維新を見て行きますね。 さて、皆さんは、…

夏休み企画 『お盆ってなに?』

夏休み企画 『お盆ってなに?』 (画像はこちらより引用させていただきました。)みなさん、こんにちは 夏もそろそろ終盤を迎えていく時期ですが、まだまだ暑い 日は続きそうですね さて、社会人の方ですと夏期休暇が終わってバリバリ 働きはじめている方も…

シリーズ「日本人は、なにを信じるのか?」~9.日本人の自然信仰と祖霊信仰の成り立ち

シリーズ「日本人は、なにを信じるのか?」~9.日本人の自然信仰と祖霊信仰の成り立ち こちらからお借りしました~ 前回までは、日本人の信仰心について時代毎に分析してきました。 今回は、今現在まで脈々と受け継がれている、人類の起源にまで繋がる自然…

シリーズ「日本人はなにを信じるのか?」~10.日本人における自然信仰と祖霊信仰の共存構造

シリーズ「日本人はなにを信じるのか?」~10.日本人における自然信仰と祖霊信仰の共存構造 こちらからお借りしました。 前回は、現代日本人も信じている自然信仰と祖霊信仰、その違いは何かをお届けしました。 縄文人の自然信仰に渡来人の祖霊信仰が塗り…

信じるのではなく「全て」を受け容れてきた日本人~

信じるのではなく「全て」を受け容れてきた日本人~ 画像はこちらからお借りしました みなさんこんばんは。「日本人は何を信じるのか」シリーズ。今回はその最終回となります。 自らを無宗教と言いながら、初詣、お盆、クリスマス、葬式仏教等、諸々の宗教イ…

東北人は同化の民~縄文時代から塗り重ねられた、まつる心~

東北人は同化の民~縄文時代から塗り重ねられた、まつる心~ 東北の祭りといえば、跳ねるねぷた、鬼に扮するなまはげや鬼剣舞、動物に扮するえんぶりや鹿踊り、霊を下ろす恐山大祭などがあります。 青森のねぷた 秋田のなまはげ 岩手の鬼剣舞 八戸のえんぶり…

アンデス・マヤ2大文明の”伝え”2~農耕から読み解くマヤ人の意識~

アンデス・マヤ2大文明の”伝え”2~農耕から読み解くマヤ人の意識~ 【色とりどりのマヤの市場】こちらからお借りしました。前回の記事から、マヤ文明は自然や人を支配しようとした四大文明とは異なり、諸王国と共存したネットワーク社会であったことがわか…

シリーズ「なぜ、仏教がインドで根付かなかったのか?~統合様式と宗教の関係~」~第1回プロローグ~

と宗教の関係~」~第1回プロローグ~ このブログでは、かつて「インドを探求する」シリーズで、インドの歴史と仏教などを追求していますが、今回、新たな視点を加え、再構築してみようと思っています。その新たな視点とは、統合様式(支配様式)と最先端の…

日本の源流を東北に見る(6)~東北弁が残り続ける限り、縄文体質は残り続ける~

日本の源流を東北に見る(6)~東北弁が残り続ける限り、縄文体質は残り続ける~ シリーズ『日本の源流を東北に見る』第6回目は東北方言をテーマに東北の地に流れる日本の源流を探ってみたいと思います。 東北弁と言えば、「ズーズー弁」ですよね。映画「A…

日本の源流を東北に見る(7)~東北地方の「絆」の源泉を探る~

日本の源流を東北に見る(7)~東北地方の「絆」の源泉を探る~ 東北地方の特徴として次のことが上げられます。 「豊かな人と人の絆に基づく高い地域共同体意識」 特徴ある祭り、伝統、文化が存在する 豊かな人と人の絆に基づく地域共同体意識が多く残って…

アンデス・マヤ2大文明の“伝え”5~人類は自然の一部であり循環の中に生きてきた~

アンデス・マヤ2大文明の“伝え”5~人類は自然の一部であり循環の中に生きてきた~ アンデス・マヤ2大文明の“伝え”4では「アンデスの人々は、根底的に、自然の摂理にそって集団を維持し、利器や技術に過剰に頼ることを避け、身体能力と観念機能をフルに使…

日本の源流を東北に見る(8)~芸術とは自然の表現そのもの

日本の源流を東北に見る(8)~芸術とは自然の表現そのもの 東北にはさまざまな伝統工芸が今でも息づいています。これらの伝統工芸の起源は、朝廷に奉納するために地元の産物を巧みな技術で芸術のレベルまで昇華させたものがほとんどです。傑出した作家が作…

アンデス・マヤ2大文明の“伝え”6~労働を充足源とすることで秩序を生み出した~

アンデス・マヤ2大文明の“伝え”6~労働を充足源とすることで秩序を生み出した~ 突然ですがみなさん、”労働”と聞くとどんなイメージですか? 「私は会社に行くのが楽しみ 」なんて人から、「”労働”だなんて聞くだけでもイヤ 」なんて人まで、いろいろでし…

日本の源流を東北に見る(9)~大和支配の外にあったもう一つの日本

日本 東北シリーズ、これまで8回進めてきましたが、自然への同化、縄文への回帰という部分が東北の特徴としてキーワードになってきました。しかしこの東北の地も弥生時代を超えると西日本と同様に否応なく渡来人の影響、支配を受けるようになります。ではそ…

アンデス・マヤ2大文明の“伝え”7~『時間』を識るとは『自然の摂理』を識ること

アンデス・マヤ2大文明の“伝え”7~『時間』を識るとは『自然の摂理』を識ること マヤ文明 聖なる時間の書―実松 克義 (著) の中で、著者がマヤのシャーマンに「時間とは何ですか?」と聞くところがあります。シャーマンはこう答えました。『時間とは生命そ…

日本の源流を東北に見る(10)~エピローグ(東北を通して見る日本への期待)

日本の源流を東北に見る(10)~エピローグ(東北を通して見る日本への期待) こんにちは。 8月から始めてきた東北シリーズ、いよいよ最終回となります。残課題もたくさんあり追求は尽きないのですが、一旦今回のシリーズを締めてみます。 扱ったテーマと…

弥生時代再考(1)~水田稲作が始まって戦争が起きたのではなく、武力支配の後、耕地が拡大した。

弥生時代再考(1)~水田稲作が始まって戦争が起きたのではなく、武力支配の後、耕地が拡大した。 弥生時代再考~プロローグから2ヶ月が経過しましたが、いよいよシリーズを再開したいと思います。第1回は渡来人はどのように縄文人集落に食い込んで言った…